雑記

クリリンは何故太陽拳のあとに気円斬を撃たなかったのか

突発、謎のDB考察やります。

 

ジャンプ本誌で読んでいた人も、単行本で初めて読んだ人も、おそらくほとんどの人が思うであろうシーン。

フリーザに対し太陽拳を成功させた後。

「気円斬撃てよーーーー!!!!!!」

 

太陽拳で目くらまし→気円斬のコンボは、言うなればFF6のバニシュ→デス(バニデス)くらい、必殺のムーブであるように思うのですが、作中で何故かやったことがありません。

 

太陽拳は、両手の平を自分の顔の前にかざし、太陽拳! と叫んでものすごく強い光を発する技です。

その光はかなりすさまじいようで、目を開けた状態でまともに食らうと、戦闘力の多寡に関わらず、しばらくの間目を開けていられなくなります。惑星を爆発させることができるような人物であっても、目に強い光を当てるというのは非常に有効なようです。

漫画の描写から推測すると、およそ20~30秒程度は視界が効かなくなっているように見えます。惑星を爆発させることができるような人物同士の戦いですから、それだけのスキは致命的ですね。

しかしながら、作中においてこの太陽拳が勝敗を決定づけたことは一度もありません。

 

さて太陽拳はいったん置いておいて、気円斬についてです。

気円斬は、腕を頭上にまっすぐ伸ばし、手のひらを上に向け、その上に円盤状のエネルギーを発生させます。円盤は大きめのフリスビーといった感じで、けっこう厚みはあるように見えますが、その性質は、極めて鋭利な刃物であり、岩山をも(どういうわけか円盤の経よりずっと大きな岩山を)真っ二つに切り裂きます。

この技が初めて登場したときは、ナッパ戦でした。ナッパひとりに対し、地球のZ戦士は苦戦を極め、そのさなかにクリリンがナッパに対して繰り出しました。

ナッパは技の性質を見た目からは見極められず、くだらん技だと嘲りつつ、受け止めようとでもする体勢をとっていました。しかし、すぐにその性質を見抜いたベジータが、なっぱよけろー! と叫んだため、ナッパはすんでのところで回避行動をとり、頬をわずかに切るに留まりました。

注目したいのは、まともに受けていれば、おそらく体が両断されていたでしょうということです。避けて頬が切れたということは、高さ的には顔の上半分が飛んでいたでしょうか。いずれにしろ勝ち確定でした。当時の戦闘力的には、クリリンはナッパには遠く及ばなかったにも関わらず。

 

その後クリリンは、フリーザに対しても気円斬を放ちます。一度はフリーザから致命傷を受けたクリリンでしたが、デンデの能力によって復活。フリーザは不意をつかれ、クリリンの気円斬に尾を切られてしまいました。

さらにクリリンはここで気円斬の連発を披露します。一コマの中に描写されてる気円斬の数は4つでした。フリーザは、自身の尾を切られていますし、その技の性質がわかっていたのでしょう。はるかに格下のはずのクリリンの攻撃を、汗をとばして必死に避けていました。(その後フリーザも同性能の技を使えることが判明しました。気円斬の性質も即座に理解して当然でした)

 

さてさて、問題のシーンはこの後です。クリリンの気円斬を避け切ったフリーザは、猛スピードでクリリンの前に立ちはだかり(空中でさかさまだっだけど)、尾を切ったクリリンに対して怒りを露わにします。クリリンは、まともにやりあっても勝てっこないから逃げ回るしかないと考えています。

そして、ここで太陽拳を繰り出します!

フリーザにとって初見で、未知の技だったのでしょう。真正面に対峙しながら、完全に不意を突かれたかたちで、強烈な光を思い切り目に受けてしまいました。フリーザは手で目をおさえて苦しがります。

さあここで気円斬でトドメだ!

と思いきや、クリリンはベジータに、攻撃をしてくれと叫びます……。

 

What the F○○K!!?

 

太陽拳の直前には少なくとも4枚の気円斬を放っていたのに、なぜ、このときはそれをしなかったんでしょう……?

 

クリリンが気円斬を撃たなかった理由

・メタ的な理由

それを言っちゃあな話ですが、ぶっちゃけ真実はこれでしょうね。

演出上映えない。クリリンが倒しちゃうわけにいかない。という。このとき悟空メディカルポットに入ってますしね。

そのコンボが通用しちゃうんだったら、それからなにがでてきても初見殺しの技として機能しまくりますし。煙からでも再生してしまう魔人ブウだけは通用しなそうですがね。

 

いわゆる大人の事情ってわけですが、そのために、作中人物が不自然な行動をすることになっていると思います。

そこで、そういったメタ要素抜きで、彼が気円斬を撃たなかった理由を考えたいと思います。

 

・実はそんなに強い技ではない説

気円斬や、気円斬と同性能と思われる技は、原作漫画で描かれる限りでは、放った際、命中すれば必ず対象を切断しています。

現在コミックスが手元になく、記憶している限りになりますが、気円斬ないし同性能の技が登場したシーンは、

・ナッパ戦。クリリンが使用。ナッパの頬に小さな切り傷。背後にあった大きな岩山を切断。

・ベジータ戦。ベジータが使用。大猿になった悟飯の尻尾を切断。

・フリーザ戦。クリリンが使用。フリーザ第2形態の尻尾を切断。

・フリーザ戦。フリーザが使用。使用者の操作で追尾させることも可能。戦闘のさなか、自らの体を切断してしまう。

・魔人ブウ戦。悟空が使用。ブウの体を上下半分に切断。

あたりでしょうか。他にもあったり、上記したのが間違っていたらごめんなさい。

 

気円斬タイプの技は、意外と使用者が多いです。このことについても解釈のしかたが2つあります。

使用者はもともと習得していたとする解釈と、クリリンの気円斬を見てラーニングしたとする解釈です。

 

ベジータもフリーザも、使用したのはクリリンの気円斬を見た後です。2人ともそれを見て、便利な技だと思って見様見真似でやってみたらできたのかもしれません。

発想の問題であって、習得自体は気を放出できる人であれば簡単なのかもしれません。

しかし、一見便利そうなのに、誰もそれを主体に戦うようなことはしません。クリリンが何故フリーザに気円斬を撃たなかったのかという話をしてるわけですが、ベジータだって似たような技を使えるなら、気のコントロールを覚えて、スカウターの監視を逃れることができるようになった後、気配を断って近付き、暗殺する、というようなことだってできたと思います。(サイヤ人の誇り的にはできないんでしょうけど)

 

疑問を解決するための解釈として、気円斬は実はそんなに強くない説をあげます。

描写上、なんでも切れそうな気円斬も、実はなんでも切れるわけではないのかもしれません。

仮説としては、自分よりずっと高い戦闘力の持ち主の肉体を両断するような出力はだせない。ということです。

 

クリリンが切ったのは、岩と、フリーザの尻尾です。無機質な岩は切れました。フリーザの尻尾も、フリーザの体の中では最も気が通っていない、防御力が低い部分だったのではないでしょうか。だから切れた。

気円斬ではない、いわゆる気功波とかエネルギー弾とかいわれるような技も、岩を破壊したり地面をえぐったりする破壊力があっても、格上の相手にはまるで通用しない描写があります。あのよわむしラディッツでさえ、当時のピッコロの不意打ち気功波をまともに浴びながら、ほこりを巻き上げるだけのくだらん技だと一笑に付しました。

その理屈で、気円斬も強い相手には効かないのかもしれません。強い気の鎧で身をまとっていれば、鉄の鎧に剣で切り付けても通らないように、気円斬も通らないのかも。

 

クリリンは、それがわかっていたから、フリーザの目をつぶした後、気円斬を撃たなかったのです。自分で開発した技ですから、その威力も、そしてそれが相手に通用するかも、理解していたのでしょう。

 

……これだと、太陽拳の前の気円斬連発を、フリーザが必死に避けた理由がわかりませんね。それに、クリリンは通用しないのを理解しながら、連発していたことになります。

解釈するなら、はったりだったということです。尻尾をうまいこと切断でき、フリーザに、触れたらやばい技だと思わせたことで、受けるのではなく回避を強制させた。そのためのはったり連打だったのかもしれません。フリーザとて、自分の尾を切った技を、手や腕で受けたくはないですよね。

 

ナッパ戦では? ナッパは最初避けようとせず、ベジータの大声の忠告を聞いて、回避行動をとりました。

これはもしかしたら、ベジータは技の性質を瞬時に見抜いたものの、威力については買い被っていたと解釈することができます。そして、性質を見抜けなかったものの、くだらん技だと言ったナッパは、結果的には間違っていなかったということに。

ベジータは性質を見抜いたがために、その威力を過大評価したのかもしれません。実際には、クリリンより戦闘力がかなり高い当時のナッパは、気円斬を体で受けても弾けたかもしれません。頬は切れてますが、人間だって、紙で指を切ることがあっても体が真っ二つになることはありません。そういう理屈なのかと。

 

アニメ版の話になりますが、実は気円斬がまともに命中しているのに、対象を切断できなかった事例はあります。完全体になった直後のセルにクリリンが背後から、延髄のあたりに気円斬を命中させているのです。しかし、セルの首を切断することはおろか、ダメージらしいものを与えることすらかないませんでした。

まあアニメ版は、原作のパラレルワールドという面もあったりするので、これは余談ですが。

 

案外、この実はそんな強い技ではない説は、しっくりくるんじゃないかなと思います。

 

・技術的な問題説

ざっくりした題にしましたが、実はそんな強い技ではない説の発展でもあります。

 

仮説として提唱したいのは、気円斬系の技は、鋭い切れ味を実現するためには、時間をかけて気円斬を生成しなければならない。という説です。

 

気円斬以外の気功波やエネルギー弾なども、溜め時間を長くして、気を溜めこむほど威力があがっている描写があります。

気円斬も、より鋭くするためには、時間をかけて気を練らなければならないのだとしても、不思議ではないかと思います。

 

初出のときの気円斬は、そこまで時間かけて繰り出したわけでもないですが、連続エネルギー弾みたいに素早く連発したわけでも、ノーモーションでいきなりぶんなげたわけでもありません。予想ですが、クリリンがすっと手を上にかざしてから、ナッパに向けて放つまで5秒程度でしょうか。

5秒とは短いようですが、戦闘中の5秒は生死を分ける時間です。特にあの世界の人たちは目にもとまらぬような速さで移動しますし。

5秒程度気を練ったことで、戦闘力的にはナッパに劣るクリリンでしたが、ナッパを切り裂けるほどの切れ味をもたせていたのかもしれません。先ほどの推測とは違いますが、ベジータが、なっぱよけろと叫んだのは、技の性質と威力の両面から見て、正しかったと言えるでしょう。

 

フリーザに対して放ったのも、初撃はフリーザの背後から、不意を突いたかたちでしたので、十分に切れ味をもたせた気円斬だったのでしょう。だから尾を切断できました。その後連発しますが、あれに関しては実は当たっても大したダメージはなかったかもしれません。

そしてその後、太陽拳を放つわけですが、クリリン的には、じゅうぶんに強化した気円斬であっても、フリーザの体を切断するには至らないと判断したのではないでしょうか。ここは、先の、実はそれほど強くない説と合わせた考察になりますが、太陽拳で作った隙を見るに、5秒程度気を練ることはできそうでした。しかしそれをしなかったのは、フリーザほどの強敵では、5秒程度の時間じゃ足りず、また、もっと時間をかけても威力に上限があり、ならば単純に戦闘力が高いベジータの一撃のほうが効果的だと判断したのでは。

 

まとめ

そんなわけで、

「クリリンが太陽拳のあと、気円斬を撃たなかった理由」

は、

「実はなんでもかんでも切断できるというような強力な技ではなく、自分よりずっと高い戦闘力の持ち主には通用しない」

のと、

「切れ味をもたせるためにはある程度の時間が必要であり、切断できるものも限界がある」

といったところではないでしょうか。

 

昔は、件のフリーザ戦のときもそうでしたし、他の敵と戦うときも、太陽拳気円斬のコンボをやればいいのにと思っていましたが、こういった理由があれば、それをやらなかったのも納得できますね。

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